古代文明・異世界で、『冷蔵庫』が無い場合、どのように食料を保管・保存するかが問題になってきますが、以下の方法が考えられます。
(尚、地下室や氷室、ジーアポットが使える状況など、そもそも「冷蔵」が出来る場合もあるんですが、ここでは除く)
『塩漬け』『酢漬け』『乾燥(干物やドライフルーツ)』『アルコール漬け』、そして、『砂糖漬け』になります。他と比べて砂糖漬けが知名度低いですが、他が塩とか天日とかさほど値段掛からないモノに対して、砂糖を大量に使って保存ってどうなの?って点が実用性が低い印象が強いと思います。
先日、ガラス も作成可能になったので、ガラスに封をして酸化を防ぐ手段、ガラスを熱で殺菌して消毒する手段が取れればより長く安全に保管出来るようになると思います。(代案で、ガラスが出来るまでは壺などで管理も無いよりはマシ)
ジャム(マーマレード)
ガラス瓶+砂糖漬けの長期保存可能な保存食と言うと、『ジャム』が一番有名な気がします。
リンゴの方が有名ですが、日本地産なら『柿ジャム』とか『梅ジャム』になりそうな気がします。先日の野草の『クコ』や、野イチゴ・野葡萄を使ったジャムも考えられます。
ジャムの作り方
①果物を潰して(場合によっては皮ごと混ぜると、マーマレード)、水を浸るくらいまで入れて煮込む。
②今回は『長期保存の砂糖漬け』のため、果実に対して1対1、100%の砂糖を混ぜて(本来は50~100%で調整)、煮詰める。(この時、混ぜながらでないと焦げるので注意。完全に煮込むと言うより「とろける」みたいな感じになると完成。本来は、『ペクチン』、レモン汁などを入れると上手く出来るのだが、このブログでは割愛)
(余談 もしも「ペクチン」が欲しい場合は、柑橘類の種や皮など(※実際にはそれ以外にも入ってますが、不要部分を使いたい)を酸の入った液(果汁を絞ればOK)で煮ると溶けだします。
ただし、苦みも一緒に出てしまうため、事前に『水のみ(ペクチンは溶けないように)』で苦みを何回か茹でで消す必要があります。
ジャムを少し固める素材で、『ゼリー』も理論上は可能なんですが『非常に難しい(市販のを使えば別ですが、手作りだと)』ので、このブログではペクチンゼリーは作るのが困難と判断しています。同じ理由で『ゼラチン』もかなり難しいとしています。ゼリー系は『寒天・アロエ』辺りが妥当ですかね。)
『脱気』
ジャムを現世界で普通に冷蔵で2週間食べるならやらなくても良い作業なんですが、自分たちの場合『保存』がテーマですので、長期保存するなら『脱気』という作業が必要になります。
①ジャムを入れるガラス瓶と蓋を煮沸消毒します。(蒸気でも可)
②熱いジャムをガラス瓶に詰める。蓋を完全に閉めず、軽く閉め、再度加熱。
③蓋を完全に締め、逆さにしておく。
※使う前までは閉めっぱなしで、冷暗所などに保管しておく。
※ガラスは温度差で急激に冷やされると割れるので、作業中その点には注意。熱したジャムを入れる場合、ガラス瓶も熱しておく。
蓋について
「蓋」どうすんねん?って話なんですが、今自分たちが良く見る瓶の蓋の素材は『アルミorスチール』。アルミは論外として、スチール、鋼なら届くかもしれませんが、「瓶の蓋に使いたくない(真顔)」(作るのがマジで大変なため)。
また、瓶の蓋の工作を瓶と蓋両方にしなければいけないことを考えると、労力とコスパを考えた結果『木』が妥当かと。木なら、空気が入らないようにギリギリ狙って削れば良いだけだし。
日本で『砂糖漬け』が流行ってない最大の理由は、砂糖の入手が難しかった点だと思います。砂糖で記載していますが、甜菜由来なら「北海道」、サトウキビ由来なら「沖縄」と一番上と一番下しか適地が無く、ほぼ全土で甜菜育てられる欧州とは比べ物にならない位不利ですね。
それに加えて、特に上のジャムは、米に全くあいませんし。果実あるなら、生で食うか、天干しにしてドライフルーツにした方が保存食でも上手いと思います。
このブログ基本、石化後の神奈川(日本)を拠点と想定してるので、そうなると全く使えない知識なんですが、趣味でちょっと調べたくなりました。異世界や欧州でジャム作りたくなったら思い出してください。どちらかと言うと、『砂糖漬け』で保存が可能って点を覚えておくと、異世界の小説とかのネタになるかもしれません。コスパは非常に悪いですが。