異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

蒸留

割と今更ではあるんですが、『蒸留』について記載してなかったので、改めて記載。液体(主に混合物)を沸騰させ、沸点の違いで気体を冷却、液体に戻すことで、単一の液体にする(文章で書くと面倒ですが、この辺は略で)

ガラスが出来ているので、理想としては『リービッヒ冷却』の『ような物』が作れれば、蒸留は楽だと思います。この「ような」が大事で、例えば木酢液で説明したように、要は『気体を冷却出来れば良い』わけで、竹に水入れて冷却するとか、土器(耐火能力が問われますが)などでも、頑張れば可能だと思います。

さくっと描いた絵でアレなんですが、シンプルには上の図のような感じで蒸留が可能です。

混合物を熱する⇒沸点の違いで先に気化する⇒気体を冷やす⇒冷やした気体が液体に戻るので、それをキャッチする⇒その液体はより単一に近い液体になる

『蘭引』って言う、昔の中国とか日本でも使われてた蒸留器具があるんですが、陶器で作られており、もう少し複雑ではあるんですが、基本的考えは上記と同様です。また、ドクターストーンで初期の主人公がやろうとした蒸留も上記のモノと考えられます。

 

※補足①

リービッヒ式にしろ、蘭引式にしろ、『冷水』は冷たければ何でもOKです。熱くなってきたら取り替える。最悪、泥水でも海水でも可能。

登山とか墓参りする人なら、『これは飲用水ではありません』って表札見るとおもうのですが、あの水は汚くは無いですよね?それだけ、『飲用水』ってのはハードルが高いです。

ただ、この蒸留で量は採れませんが、海水を飲用水に変えることも可能です。

 

補足②

「アルコール」の蒸留で、アルコール濃度あげるのが有名な使い方だと思いますが、沸点がアルコールは約78度、水は100度ですので、当たり前の話ですが、100度以上でガンガン沸騰させると意味がありません。アルコールは沸騰するけど、水は沸騰しない温度に火力を調整する必要があります。

 

温度計

昔の人は『勘』で出来たみたいですが、例えばてんさいから砂糖を採集する場合『70℃』と言われてもって感じなので、現代人なら温度計が欲しいですね。

温度計の作り方は、今は製造禁止の『水銀』の水銀温度計が一番楽ですね。ガラスの棒の中に水銀を閉じ込めて、氷水で0℃、沸騰してる水で100℃を測って10等分のメモリを付ければ良いと思います(要約)

※補足① 中が真空とか、窒素ガスがあるとか無いとかありますが、水銀なら真空も出来なく無いでしょうし、中の形・ガラスの厚さ含めてトライ&エラーで。

※補足② アルコールや灯油?でも出来た気がしますが、自分が子供の頃にも使っていた水銀が一番楽で性能が良い(作れる範囲では)と思います。水銀温度計は、滅茶苦茶寒い・高い高温だと使えませんが、このブログなら0~100℃あれば十分だと思います。

※補足③ 体温計は、外しても水銀が下がらないのですが、あれは『留点』と呼ばれる先っちょを水銀の通り道を非常に狭くした作りになっています。もし、現代と同じ物作りたい場合は覚えておくと良いかも。

※補足④ そもそもこのブログ『水銀』の記事無いんだけど?水銀は、硫化水銀、辰砂と呼ばれる鉱石を燃焼し、水銀蒸気を冷却するか、もしくは自然水銀をそのまま入手出来る場合があります。『水銀』の記事は、ちょっと複雑なので少々お待ちください。

 

 

ちなみに「これが『蒸留だ(キリッ)』」って言うチートは原始時代でもない限り出来ません。先述の土器の蒸留が、古代文明で既に行われていたと言われています。日本でも、『樟脳』『焼酎(日本版蒸留酒)』などが盛んにおこなわれていたので、「蒸留」自体はあるって設定の方が、読者が受け入れやすいと思います。

が、蒸留=化学と言っても良い位、錬金術の中心ですので、これが無いと始まりません。いままでも、蒸留に近いこと、多々やって来てますし、この技術は文明発展に必須だと思います。

例えば『木酢液』など、蒸留自体はあるけど、気体を冷やさずにそのまま流してたり、蒸留自体をしていない物質は、調べればあると思います。量は作れませんが、『蘭引』からそういう物質作って驚かせるみたいなネタが、古代中国とか江戸時代で出来るかも。