エタノール(アルコール)
ぶどうなど果実から作る『酒』の作り方を覚えてますでしょうか?糖度の半分がアルコール度数になるのですが、そのまま放置すると『酢』になり、ぶどう酒のアルコール濃度は10~15%が限度になっています。
そのアルコール濃度をあげるのが、『蒸留酒』、『蒸留』を利用することで、本来上がらないアルコール濃度をあげることが可能です。端的に、果実酒の濃度をあげる場合は『ブランデー』と呼ばれるものになります。
お酒の種類・蒸留酒の種類は、あまりにも多く、厳密に書くといろいろ細かい点があるのですが、大雑把に下に記載。
・『ブランデー』⇒果実酒を作り、それを蒸留してアルコール濃度をあげた物。
・『ウィスキー』⇒大麦麦芽⇒ビール⇒ビールを蒸留
・『○○焼酎』⇒○○+麹+酵母⇒蒸留
他にもその他諸々。
アルコールの沸点は78℃、水は100℃のため、蒸留する場合は、78℃以上100℃未満が基本。3分の1ぐらいでだいたい採集出来る。100℃以下でも水が一緒にいくつか入ってしまうので、繰り返しても100%にはならない(96%位まで)
だいたい1回で3倍ぐらいの度数になるので、上の蒸留酒を作る場合は、(物によりますが)、1~2回程度の蒸留になります。
(※古代・中世がビールやお酒ばかり飲んでるのは、生水が安全に飲みにくいため、アルコール殺菌されてるビール・お酒が一番安全に飲める飲用水だった。もちろん、水を全く飲んでなかったわけでは無いと思いますが。さすがに日本なら奥地行けば生水でも飲める場所辿り着くと思う。
ちなみにそもそも『汚い水』でビールや果実酒作ると綺麗になるのか?は、あんまり実験とか聞くわけが無いんですが、多少はアルコール消毒されてると思うので、そのままよりかはマシ程度かと。
蒸留酒にするのであれば、一度煮沸してるわけで、蒸留酒>ビール・果実酒>生水の順で『マシ』だとは思う。尚、1ミリも責任取らないのと、そもそも汚い水使わないのが前提かと思います。
水のろ過装置でも述べましたが、現在の薬品とかだと、濾過や蒸発でも取り除けない場合があるので注意。)
お酒を造ることも大事なことですが、ここでは『アルコール』が作れることも重要です。もちろん、かなり手間かけて大した量採れない程度ではありますが、最近のコロナ禍でも推奨されてるように、「アルコール消毒」が可能になります。(コロナ禍で店頭にあるのは、次亜塩素酸ナトリウム(塩水・海水を電気分解)だと思いますが)
『公衆衛生』。医者とかが菌を、手術前に殺菌するみたいな、現代だと当たり前のことですが、割と最近の発見らしいと聞いています。
そのため、異世界チートで「アルコール除菌」はチートになりうるんですが、ただ経験則から綺麗にしておいた方が有用ぐらいは、昔の人でも気付いてそうかな?とは思います。
以前紹介した、蘭引(蒸留道具)で、アルコール作るのは悪く無いと思います。
(※あと、有益なものと言えば香水関連ですかね。バラの花?を水に浸けて蒸留すると、その匂いがついた水が出来るとかどうのこうの・・・自分が男性なんであんまりなんですが、そういう利用が出来ます。
文明構築で作りたいのは『樟脳』ですね。樟脳からセルロイドっていう弱点は大分ありますが『プラスチック』もどきが、作成可能なこと。
もう一つ、蚕からの絹の方が有名ですが、『樟脳』も初期日本の輸出品の一つです。あと、硫黄とか刀剣とか、時代が進むとマッチ)
ナイタール液
アルコールと言えば、硝酸+エタノールで『ナイタール液』。ドクターストーンの復活液を思い浮かべます。
作中での作り方は、硝酸30+アルコール70・・・なんですが、この組み合わせで硝酸の濃度が10%を超えると爆発するそうです。そのため、実際のナイタール液は、1~10%以内の硝酸濃度になっています。
復活液なら非常に重要かつ、人が居ないとどうにもならないので有益なのですが、それ以外でこれ作る意味あるのか?と言われると難しいのかも。
美術エッチングの腐食液などに使われますが、硝酸・エタノールなら、他にも利用用途がいろいろありそうな気がします。
厳密にはアルコール=エタノールでは無く、アルコールの1種がエタノールなのですが、ここでは=で良いと思います。木酢液から作れる『メタノール』もアルコールの1種なのですが、性質が違うので注意。アルコールランプのアルコールは、メタノールです。
このブログだと、復活液つくるのに、『ガラス・温度計』まで待ってるのですが、塩づくりで「縄文人が土器で海水を煮詰めた」って有名な話なんですが、アレ土器が割れます(笑)
耐火粘土で作ってるのならまだマシでしょうが、おそらくそのままの土器でやってたと思われるので、泣けるほど大変だと思います。
ドクターストーンの漫画でも、土器にひびが入ってたりしていましたが、そうするとほぼ最初からやり直しなため、このブログでは安全策を取っています。あの状況なら、可能性低くてもやるしかありませんが・・・。
あと、ニコニコでドクターストーン視聴していますが、『硫酸』は「アシッドアタック」で悪い意味でヤバさが知れ渡っていて、『水酸化ナトリウム』も理科の実験でヤバイって知ってると思うのですが、『硝酸』も文句無しにヤバイ薬品です。本来人にかけるのは論外で、付着したらすぐに流水で洗い流し処置が必要になる『劇物』なことを留意。