異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

テングサ・(オゴノリ)・ところてん・寒天

※このブログでは、異世界転生後や無人島のサバイバル、世界文明崩壊後の世界など現法の無い世界で生き残る手段として採集を紹介しています。現日本などでは『漁業権』などが定められており、現世界で行うと法律違反になる場合があります。

テングサ

上の写真2枚が、『テングサ』(正しくはテングサ科)で、赤紫の枝分かれした線状のもにゃもにゃした海藻で、「ところてん・寒天」の材料になります。

これ文献の写真で見た時に『海岸に普通に打ち上げられてない?』ってのが最初の感想。自分の実家、田舎の海岸沿いなんですが、砂浜にデカい昆布とかワカメとかも流れ着いてますが、こういうもじゃもじゃもいっぱい落ちてた記憶があります。

実際、マクサと言う種類のテンクサが浅瀬に生えてることが多く、干潮の時に浅い岩場に行けば採集することが可能(現世界では、漁業権に引っかかります。また、海岸に打ち上げられた物も駄目な場合もあります)。入手するのは難しくない海藻の一つだと考えられ、サバイバルの無人島でも流れ着くのでは?と考えます。

(同様に、『オゴノリ』も同じような使い方が出来ます。オゴノリに関しては、生で食べたり・食べ合わせで強い食中毒を引き起こす可能性があり、テングサより固まりにくい?とかあるのですが、ここでは市販の物作るわけでもないですし、ところてん・寒天用素材として同様に扱います)

 

 

ところてん・寒天の作り方

テングサを採取する。海岸沿いだと、白くなってるテングサなら、たくさん落ちてますが、味が良いのは赤紫色の着いてる物になります。そのため、白いテングサなら正直いつでも拾えますが、赤紫だとシーズンになるので春~夏の時期になると思います。

②拾ったテングサを洗って天日干し。この前後(採集した時でもいつでも可)に、「カキ」って呼ばれる石灰藻を他のゴミなどと同様に除去しておきます。洗う⇒天干し(面倒なら雨ざらしでも可)を繰り返すと、赤紫色が抜けてくる。(目安は2週間)

※干し物全般そうですが、完全に天干しすると、長く保存することが可能。そのため、春~夏に天干しして、冬に寒天作りも理論上可能。

 

③色の抜けたテングサを洗って水を入れて煮込む。煮立ったら「酢」を大さじ2~3杯入れる。

(※酢の作り方を忘れた人は「酢(果実酢)、魚醤 」。果物⇒ワイン⇒酢と作成、こちらも法律に引っかかりそうなので、試す場合には注意)

④30~40分ぐらい弱火で煮込む。トロミが出てくると思うので、後は様子を見ながら調整。

 

⑤煮汁を布か何かで濾す。テングサ自体では無く、この煮汁が「ところてん・寒天」になるので注意。

(※テングサの絞り粕の利用方法ですが、まず一応2番絞り・3番絞りも可能ではあります。最終的には『農地の肥料』として現代では利用されています。

 『留意事項』

実は、テングサって「海藻」ですので、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)を採れる材料なのですが、絞り粕からは採れるかどうか文献見当たらず。

炭酸ナトリウムは水溶性なのと、おそらく固める素材に炭酸ナトリウム採られてるので、『テングサ⇒炭酸ナトリウム』は推奨ですが、「テングサ⇒寒天・絞り粕⇒炭酸ナトリウム」は採れない?っぽそうです。

どちらにしろ、海藻灰1キロで1グラムなので効率は非常に悪いですが・・・)

 

⑥その煮汁を型に入れて冷やせば、上手く行ってれば固まるので、あとはところてんにするなり、寒天にするなり、餡蜜にするなり。

古代文明だと、この「冷やす」ってのが素材の入手より難関かも。「ソウナンですか?」では雹を使って冷やしてましたが、テングサを乾燥保存して冬に作って外に置いておけば固まると考えています。もし、〇〇氷穴のような自然の冷蔵庫があれば、そこでも可)

 

 

個人的には「ゼラチン」とか「こんにゃく」より難易度が低く、こういうゼリー系食べたかったら、この「寒天」目指すのが一番簡単かも。(もちろん、固めるのが難点って点もあり、ゼラチン・こんにゃくの方が届く場合もありますが)

あと、野草も取り扱ってるブログなので改めて記載しますが、なんでも『生食』は推奨しないですね。野草もアクによっては、生でも食用可能ですが、緊急事態でも無い限り基本最低でもお湯で煮た『おひたし』を推奨。

と言うか、このブログのコンセプトに反するかもしれませんが、基本この世界なら安全にスーパーで食べ物買えるので、薬撒かれてる可能性が高い野草を食べるのあんまり推奨しませんけどね。このテングサも漁業権や今の海だと安全は保障出来ないので、あくまで『異世界』『文明崩壊後』の生き残る術として紹介しています。

 

寒天、「ソウナンですか?」でも作ってたなぁと思って見返したのですが改めて序盤の海関連のムーブが秀逸。『イボニシ』『ヒザラガイ』『カニノテ』『ヤドカリ』、海に流れ着いてる昆布とか、サバイバルムーブとしては正解の一つなんじゃないかな?と思います。

サバイバルだと、狩猟をイメージしがちですが、川の魚・海の幸が基本で、動物は獲れたらご馳走みたいなニュアンス。動物は捌ける人限られますが、魚は捌ける人の方が多いのでは?竿や網が序盤の強化アイテム。

海近くを拠点にした方が有利なので、そういう点でも流れ着きそうな『テングサ・オゴノリ』の有効活用は、覚えておくと出来ることが一つ増えるかもしれません。ガツガツ食べる物ではありませんが、テングサ・オゴノリも茹でて直接食べられ・・なくもないですし。(オゴノリは刺身の「ツマ」に使われていますが、個人的には好きでは無いので、テングサも似たような物で進んで食べる物でも無いような気がします)