アルキメディアン・スクリュー
ネジ の螺旋構造を応用した装置に『アルキメディアン・スクリュー』と呼ばれている装置があります。上記がその装置で、相模川ふれあい科学館にある物で、素材は違いますが、古代文明でも作られています。
電気などを使わない手動の道具で、レバーを一方向に回転させると、螺旋がくるくる回転して、水を上下上下と上下に移動させて上に上げていく機械になります。動画や説明だと『???』なんですが、実際やると『なるほど』ってなるそこまで複雑な機械ではありません。最初水を汲むため、水が入らない方の回転だと水が上に行きません。
『これ、何に使えるの?』って話なんですが、簡潔に言えば『簡易版水車』とも言えるでしょうか?低い処にある水を、高い処に組み上げる装置です。
もっとも利用された場所は、鉱山の鉱業用排水の『揚水機』として利用されています。狭い場所に水車は作れない、けれど排水は必須。田んぼとかに水を汲めなくもないんでしょうが、実際やった身からすると、レバー回してるだけでも結構重労働ではあり、多量の水を持ち上げるには要労力。ただ、条件次第ですが、一度作れればバケツとかでやるよりかは早くて楽だと思います。
真ん中の長い螺旋のホースを現代のホースでは無く、古代文明で作るのは容易ではありませんが(動物の皮とかと思われる)、職人や素材さえあれば、作れる範囲の装置だと思います。水車作るより、こっちのほうが難易度が低いような気がします。
ネジ式プレス
(※済みません、機械工学無知なので、間違ってるかも・・・ニュアンスはこういう感じ。現代のスクリュープレスでは無く、古代のスクリュープレスは形が様々なのと設計図が少ない。)
ネジ圧縮機・スクリュープレスとかいろいろ呼び名・種類があるのですが、このブログの場合、古代文明で使われていた木製のオリーブ搾り機を指します。
簡潔に言うと、『ナットを固定して』回すと、動くのはネジの方で上下運動になる。高さを調節してどんどんねじを下げ、その先に板でも付けると(そのまま木ネジで押しつぶすも可)、その下に置かれた物は強い力で圧縮される。
(※説明が難しく、間違ってるかもしれませんが、ニュアンスはこんな印象。
上の回転部分に取っ手、ダンベルのような形で回しやすくしたり、穴を指して回したりする場合有。上の部分が一緒に落ちるのか、それとも固定しなきゃ回らないのか自信無し)
コレの応用で、『グーデンベルクの印刷機』の印刷部分が作れます。動画で見たのは、4分の1程度だけ回してその分下にプレスかける。印刷の場合は、均等に力が入るのが重要で、物凄い力が必要な訳ではありません。
油絞りは、手で絞るのがとても大変なので、道具が無いよりかは合った方が絶対に楽です。ただ、その昔のオリーブ絞りでも『石臼』を牛に挽かせる道具があったり、椿油・菜種油の場合は、『熱しないと絞れない(記事参照)』ので、思ったよりかは・・・となる塩梅かもしれません。
古代日本では『しめ木(楔で圧力をかける)』『長木(てこの原理を利用)』でしており、現代日本人には『長木』の方が仕組みが分かりやすい・作りやすいかもしれません。尚、現代で油絞りする人が居るかは分かりませんが、現代なら上の図のネジを『ジョッキ』に変更して木枠で上下を固定して潰します。
全体的にどうしても『道具紹介』なので、ふわっとした説明になってしまうのですが、どの時代でも『職人が居る(居ないと詰む)』はずなので、自分で作れなくてもある程度仕組み「○○する道具で、△△で××の仕組みと形」って伝えられれば、後は投げても出来るはず・・・。そもそも、どちらもナーロッパなら紀元前にあるので、チートでもなく既存の知識ではあるのですが・・・。