※このブログは、全世界の人が石化した後の世界もしくは異世界へ転生した際の知識を現代でつけておこうという趣旨で書いております。現世界の日本で、アルコール濃度の高いお酒を造ると、酒造法に引っかかる怖れがあります。
ビール(麦汁まで)
世界最古の『ビール』は、パン(おそらく大麦)を水に浸していたら、アルコール発酵(イースト菌だと思われる)して、甘くなったってのが始まりです。
これで良いんならコレで作ればいいんですが、おそらくこのブログ来る人なら、コレジャナイはずなので、現代に近いビールの作り方を簡潔に記載します。
ビール作りも研鑽を重ねた職人技なんですが、あくまである程度かつ作り方の1種(ビールでもラガービールとかエールとかいろいろ種類あるため)。基本を抑えて、後は向こうで研鑽してください。
①収穫された大麦を2~3ヶ月程度放置しておく(収穫されたばかりの大麦は、麦芽しない)
②①の大麦を水に浸して、空気に触れさせ、麦芽させる。分かりやすくイメージするなら、『大豆のもやし』が近い。2日~1週間程度。
③②を煎って乾燥させる。ゴミなどを取り除き、粗い感じに砕く。それをお湯に混ぜると『お粥(醪・もろみ)』になる。65度前後で60分程度煮込む。
④③のお粥(もろみ)をろ過すると、『麦汁』になる。
(※厳密には、浸水時に水を交換とか、もやしの根などの除去、煎るのではなく熱風・だんだん温度を上げていく80~120℃など、様々なコツがあるみたいですが、このブログでは、まずは大雑把の作り方のみ紹介。専門ブログでも何でもないですし)
海外なら原種の「ホップ」を使えば良いのですが、ここでは「日本」という設定ですので、ドクターストーンに倣って、『カラハナソウ』の雌果穂を利用します。
この「カラハナソウ」、どこにあるの?って話なんですが、登山で山行けば、たま~にこの形の果穂見かけると思います。雌雄異株で、雌株にしか付かないんですが、果穂が付いて無いと全く分かりませんが、目的はこの『果穂』なので、これが付いてて見分けがつくなら問題無いと思います。ちなみに、自分は箱根の『山中城』辺りで見かけた覚えがあります。
日当たりの良い山野に生えている、クワ科のつる性の植物で、最高温度が20℃以下で水を豊富に必要とする植物です。件の果穂は、雌株に夏~秋にかけて咲きます。ホップの代用以外にも、てんぷらなどで食用も可能。
(※カラハナソウ(ホップ)無しでも『ビール』出来ますか?は、それを「ビール」と呼ぶなら最初の通り出来ます。ここでは、一般的な物を採用)
麦汁⇒ビール
①作った麦汁を『煮沸』する。弱火で1時間程度(※正しく言うと、沸騰させてある程度の量蒸発させる。弱火なのは突沸防止+水位の調整)この時に『カラハナソウ(ホップ)』を入れます。入れる時間帯によって味が変化。
②①を氷水などで冷やし、急速に冷却させる。沸騰させて、急速冷却は意味が分かりづらいが、一つは酵母菌が活動しやすい温度にすること、二つ目にこの間に他の菌の搬入・活性化をなるべく防ぐ。冷めてきたら、酵母菌を入れる。
(※氷水がなかったら自然冷却でも可。ただし、リスクは高まる。)
(酵母は、古代だと天然酵母(空気中に浮いてる)でも出来なくは無いが、確実性に欠けるため果実由来の酵母を足したい。皮や種(市販の物ではなく、水洗いしない)を水に浸け、その水を入れる。酢(果実酢)に詳しく記載)
③②を瓶などの発酵容器に入れて発酵させる。発酵は空気が無い処でアルコールに変えるが、二酸化炭素のガスが発生するため、密封では無く少しだけ封を開けておくor密封して破裂しないようにちょくちょく開ける。
ビールは日光に弱いため、直射日光を避け、20度前後の温度で発酵させるのが好ましい。2~3週間程度発酵させます。
(※この工程で下部に『おり』が溜まっていますが、これは回収しない。他の行程のアクとかもそうですが、基本そういうのは除去した方が美味しくなる。)
(※この『おり』ですが、酵母菌の塊ですので、これを使ってパンを焼く手段があります。苦くなりやすいみたいですが、捨てるのが勿体ない方は、検討の余地はあります)
この状態でもアルコールの入った飲み物であり、『古代ビール』はこれだと思われるのですが、1次発酵・2次発酵で、なんで2次発酵が必要なの?に関しては、『しゅわしゅわ・泡』が無いビールになります。それをビールと呼ぶのかどうかは個々人に任せます。
2次発酵(しゅわしゅわ・ビールの泡の作り方)
①完全に発酵(1次発酵)させた③を、「おり」が入らないように容器(炭酸用ペットボトルやビール用瓶、専用容器など)に移す。
②①に500ミリリットルあたり3~4グラムの『水に溶かした砂糖(50ccで熱して冷ましてから投入するなど)』を加えて、封をして今度は『密封』します。
③すると、今度は糖を分解する時の二酸化炭素が外に出れず、ビールに溶け、泡+炭酸のビールになります。1次発酵と同じ条件で、2週間~ほど。
(※密封で二酸化炭素ガスが発生するため、条件しだいでは、瓶が破裂するので注意。基本は、専用容器・炭酸容器を使うのが基本だが、このブログの場合は瓶にあまり目一杯入れないことと・砂糖の量・強度などを気をつけて、あとは頑張れとしか。このブログではこの点があるので、1次発酵のみでビールで良いのでは?判定推奨。)
(1次発酵で二酸化炭素を逃がして、2次発酵で溶かすの同時にやればよくない?とも思いますが、砂糖の量が少量な点から、1次発酵で密封すると、おそらく容器が破裂します。そのため、1次発酵終わる前に2次発酵しようとすると同じ危険性があるので注意。破裂しなくてもビールが泡だらけになりますし)
この『ビール』がチートになるかどうかなんですが、『ならない』です。ナーロッパなら、発明されていないとおかしいですし、日本だと『日本酒(おそらく上物)』があり、このとりあえずのビールでは太刀打ち出来ないと思われます。
古代でビールが重宝されたのは、水が安全に飲めないので、アルコール消毒されてる?ビールの方が安全に飲めるのが大きいです。特にピラミット建設などの炎天下の労働なら、『お酒はガソリン』も一理はあるような気はします。日本だと、水が安全に飲めないってのが、あまり考えづらいです。井戸水とか怪しいのはいくらでもありますが。
凄い美味しければ別ですが、他のもそうですが市販のビールは、研鑽に研鑽を重ねたモノであり、一朝一夕で真似出来るモノではありません。果物から果実酒なども作れますが、上手いとは程遠いと思います。ビールが発明されてるなら、研鑽されてる訳で、それに立ち向かうのは難儀かと。
『ビール』の書籍、『現代で美味しく』が基準なので、自分の様にとりあえず作り方だけ覚えたいだと、やはりドクターストーンのビール作成が一番分かりやすい+要点を抑えてる。いろいろ調べると余計に分けわからなくなるので、これが『基本』と覚えておくとブレずに済むかも。