異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

黒鉛(石墨・グラファイト)、鉛筆

黒鉛

黒鉛=石墨=グラファイトで、呼び方が違うだけで同じ物質になります。ここでは鉛筆に少し絡めたいので「黒鉛」と呼びます。

フリー素材の写真が無くて申し訳ないんですが、色は石炭をより黒く金属光沢のある石炭~鉛の中間ぐらいのやや光のある灰色っぽい黒。

他のサイトの「黒鉛」の写真目に焼き付けて、長野県の「上田市立博物館」で「黒鉛」を見たんですが、

「全く違いが分からん」

 

なんで、見た目以外の特徴として、黒鉛のモース硬度は1~2で非常に脆く、手で触ると手が黒くなります。また、石炭の1種でもあるので(バーベキューとかで使ったりはしないでしょうけど、最高級の無煙炭に近い)、石炭の特徴の他の鉱石より軽いってのがあります。

(※ 黒『鉛』とありますが、鉛の成分は入っていません。鉛筆の歴史は、鉛⇒鉛+錫⇒黒鉛で、鉛みたいに字が書けるってのが由来みたいですね。鉛は方鉛鉱などです。)

 

黒鉛の日本の産地は、富山県の千野谷鉱山、岐阜県の天生鉱山などが有名です。石炭の最上級ですので、工業的にはともかく場所によっては少量ならあるかもしれません。

鉛筆

黒鉛と聞いたら『鉛筆』の素材と思い浮かべる人が多いと思います。なんで黒鉛が入手出来るなら、鉛筆創れるのでは?って思う方も多いかもしれません。

結論から言うと、「自作は難しい・工程が多く手間がかかる」です。YouTubeやブログで、「鉛筆自作してみた」って動画や記事無いですよね?つまり、そういうことです。企業の出してる鉛筆の芯作成動画はありますが、頭が下がる思いですね。

 

黒鉛の鉛筆の初期ですが、黒鉛をそのまま鉛筆の芯に使ってました。木に溝を掘り(鉛筆の木は、商品作るわけでも無いので、ある程度固ければ何でも良いです。建築材に使えない木などが妥当)、凹の真ん中に成形した黒鉛を「」塗って貼り付けて、その上から木の板を同じく膠で張り付けて制作していました。(消しゴムは、古くなったパン)

これなら出来そうな気がすると思いますが、黒鉛(※特別性に限る)です。イギリスのボローデール鉱山の黒鉛異世界でそれに準じた黒鉛が採集可能な場合、かなり勿体ない使い方ですが、上記で「鉛筆」が創れます。

 

以下「鉛筆」の作成方法

黒鉛の不純物を取り除く。黒鉛とお湯を混ぜて、それを濾過・沈殿で不純物を取り除いて、水分を乾かす(要約)って感じになります。

②木節粘土またはそれに準じた陶器用粘土を用意する。こちらも①同様、不純物を取り除く。

③①②に水を加えてよく混ぜる。比率はHB鉛筆の場合は黒鉛:粘土=7:3。2B~3Bにしたかったら黒鉛の量を増やします。この辺は、トライ&エラーで。

④芯の形に成形して、それを1000℃以上で熱します。焚火が~700℃ですので、1000℃以上だと製鉄の炉~1300℃で、ふいご+木炭で熱する必要がありそうです。文献だと『るつぼ』に入れて熱したとあります。

⑤一度冷やした後、その出来た芯を温めた油と蝋のなかに入れます。再度冷やしてオガクズで磨く。

⑥先述と同じく木を用意して、溝を掘り膠で芯を中に張り付けて、その上を木を膠で蓋をする。ちなみに現代使われてるのは「ヒノキ」。

(別に高性能な商品作るわけでも無いので、端折れる部分もあるかもしれませんが、概ねの流れは上記のようになります。)

 

取り上げといてなんなんですが、自分の想定する『日本』の文明再築には『鉛筆』は、無理に作らなくても良いと思います。

①ヨーロッパで鉛筆が定着したのは、先述の通りイギリスのボローデール鉱山で良質な黒鉛が大量に採集可能だったから。

②どう考えても、筆(動物の毛)、(硯=煤+膠)の方が、材料の入手が容易・創るのも容易。かつ、最初の紙は水酸化ナトリウムが難しいため、和紙のため、筆+墨で馴染むと思う。

③携帯するにしても、メモ書きにしても石板・石筆で十分だと思います。

江戸時代に「徳川家康」「伊達政宗」も鉛筆持ってたみたいですが、普及しなかったのは訳があると思います。

 

 

今回はどちらかといえば「黒鉛」の方が紹介したい内容だったのですが、「鉛筆1本作れない」当たり前のように科学を享受している比喩ですが、鉛筆の作り方は調べてみたいなって思いました。知りたいって言う興味こそ、一番の勉強の源ですからね。趣味や興味本位の割に、本当に難しく頭が痛くなりました。

 

ちょい前にテレビで、アイドルが鉛筆を自作してましたね。アレは「チャコール鉛筆」で木炭+粘土の芯を使った鉛筆なのですが、材料が変わっただけで上記と同じような工程で出来ると思います。字というかデッサン用ですし、木炭何でも言い訳じゃなかった気がします。旅先でたまたま見た番組でしたが、面白い番組でしたね。