異世界転生する前に

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異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

石炭・コークス・泥炭

最初の製鉄で、製鉄にはコークス>木炭>石炭で、今現在も製鉄にコークスが使われているのならば『コークス』を創れば良いのでは?の考えは、一理ありますので石炭・コークスについて記載していきたいと思います。

石炭

蒸気機関車やストーブの火力として有名ですが、自分の代でも灯油になっていたので「石炭」自体をあまり見たこと無いって方も多いと思います。

(製鉄用の石炭を探すのならば)上の写真もそうですが、黒みがかった色が特徴的ですね。黒曜石も黒いだろ?って話ですが、

①石炭は、他の鉱石などに比べて比較的思ってるより軽い

②石炭は傷つけると黒い粉が出る。黒曜石は白い粉。

③石炭は黒曜石に比べて、砕けやすい

余談程度に聞いて欲しいのですが、『重液(マグネタイト磁鉄鉱、要約すると砂鉄+水)』を作り、その中に石炭を入れると質の良い物は浮きます(水だと沈む)。石炭なら重さ含めて見分けがつきそうな気がするのですが、覚えておくと確実かもしれません。

 

石炭を拾える場所ですが、一番採集しやすいのは『炭鉱』がある・あった場所だと思います。石英でも書きましたが、一番簡単なのは川に石炭のかけらが流れてる所の上流を探すことですね。あと、運が良ければ地表に露頭が露出してる場合(北海道などであり)もあります。それ以外だと、素人が器具も使えずだと難しそうです。

石炭自体が、植物の化石なので何処にでもある可能性があると言えば、あるのですが・・・。

コークス

コークスの作り方ですが、ただ燃やしただけでは灰になるだけです。『木炭』の創り方は覚えていますでしょうか?元々、コークスの発明が、木炭を元にした物とも言われていて、

「ディズニーランドのお菓子の缶に、キリかなんかで穴を開けて、そこにコークスに出来る石炭を入れて、蒸し焼きにする」と出来ます。穴を作らないと缶が爆発しますが、穴を開けすぎると酸素が入り過ぎるので注意。要約すると、良質の石炭を空気を奪った状態で蒸し焼きにすると、コークスになります。

このブログでは「お菓子の缶」なんて無いのと、石炭⇒コークスにするのなら、木炭同様少量作るのではなくなるべく一気に創った方が得なので、これまた木炭の記事にある『伏炭法』に近い野焼きで作成します。石炭を土か灰かで覆って、その中で蒸し焼きにします。煙が出なくなるまで蒸せばコークスになっています。

(コークスの焼成温度ですが、文献によって900℃~、1000℃~、1300℃~とばらつきがあります。文献でも最初のコークスが、木炭と同じ方法を取られていたと記載があるので、1300~までいかなくとも出来るは出来ると考えています。野焼きは~700なので、蒸し焼き含めてほぼ密封状態で熱を逃がさないように熱する必要がありそうです。この温度のバラツキは、温度が高い方が確実に高品質になるって考えています。

 初期でも1000℃前後なら可能な範囲ですが、1300℃~だと一考の余地があるかも。やり方はこれであってるので、あとは実際試してトライ&エラーで)

 

木炭作成時に木酢液(竹酢液)・木ガスが出来るのなら、コークス作成時のガスを回収して、有用な物質を作成出来るのでは?は、合ってます。

木ガスでも記載しましたが、コークス作る際に可燃性ガスが発生するなら、それを回収してそのまま熱源に利用することも出来るんですが、ここでは割愛。また、石炭・コークスの灰がセメントの原料にもなるんですが、ここでは同じく割愛。あと、コールタール。自分も勉強中ですし、一気にやっても頭に入らないし、石炭・コークスの本筋から外れてますし、ここではそういうことも出来るんだぐらいで。

 

※石炭・コークスの留意点

①まず、このブログは『小田原』を拠点として考えています。関東・関西地方で『炭鉱』って思い浮かびますか?パッと思い浮かぶのは、茨城県北部・福島県南部の「常磐炭鉱」になりますかね。

近くに炭鉱があれば、掘らなくても質を問わなければおこぼれぐらいは採集可能かもしれませんが、近くに無いと大規模な利用は難しいですね。

また、炭鉱と言っても現状露天掘りで採集出来る場所は採りつくされてる可能性が高い。文明再構築時の技術で、今と同じ採集中止となった場所まで坑内掘りするのは難しいかも。

②石炭が植物の化石なら何処にでもあるのでは?に対しては、『品質さえ気にしなければ』何処にでもあります。

先ほど、(製鉄に使うのであれば)石炭の色は黒色と書きましたが、石炭は低品位だと褐色色です。炭素含有率(要約すると、品質が良い・悪い)で、無煙炭・瀝青炭・亜瀝青炭・褐炭・泥炭って分けられていて、かつコークスに出来るのは『瀝青炭』以上。(厳密にはさらに条件があるのですが、ここでは概ね)

加えて、コークスになるのは、その石炭の質量の2割。つまり、石炭の中でも「最高品質に近い石炭じゃないと、コークスにならず。そのコークスの質量の2割しかコークスにならない」という、最高品質をさらに厳選したみたいな素材がコークスです。

③石炭を普通に燃やすと『黒い煙』が出ます。蒸気機関車や工場の黒い煙が記憶にある方は多いと思いますが、この煙は「ロンドンスモッグ」「酸性雨」「四日市ぜんそく(※石油だが成分は同様)」などの公害を引き起こします。

現在は再回収して害の無い白い煙にして排出してますが、古代文明では難しいかと思われます。興味があれば『排煙脱硫』で調べて見てください。

泥炭

で、上の写真が泥炭らしいのだが、ぶっちゃけ泥と泥炭の違い素人じゃ見分けつかないでしょう、自分も分からん。火をつければ分かるとか、色が黒っぽい泥とか言われてます。

この泥炭は主に湿原にあり、「東京炭鉱(青梅市)」でも採掘されてました。先述の通り、製鉄には使えないんですが、暖を取る燃料には「一応」使えます。場所によっては、大量に入手出来る可能性もありますので、覚えておくと損は無いかも。

泥炭は水気の多い場所に出来やすいので、十二分に乾燥させてから使います(ただし、乾燥させすぎると自然発火する可能性もあるので、塩梅注意)。これを丸めて豆炭を作ったり、木炭・石炭の粉末と混ぜて炭団を作ったりします。

 

 

『石炭入手⇒全部コークスにして、温度上げて製鉄』って知識無く知らなかったら思いたいんですけど、そんな簡単な話では無さそうですね。ただ、良質な石炭が大量に手に入る前提なら、石炭⇒コークスに変えるのは悪い判断では無いと思います。石炭使った製鉄は、鉄が脆くなりやすいですし、コークス使えば温度が上昇しやすいのも事実です。石炭・コークスを使って、黒い煙の公害をどうするか?って別の問題もありますけどね。

ドクターストーンのアニメ見てて面白いなって思ったのが、石炭の蒸気で稼働する自動車の排煙をちゃんと黒くしてるのが好感。排煙脱硫はなぁ、頭良い人なら古代文明でも出来るんですかね?まず、古代文明でやってないのと、ドクターストーンでもスルーしてたのと、かなり最近の科学で自分の頭がついていけそうに無いので、この記事・今現在はスルーしています。

現代でもSL列車ぐらいには使われてるので、少量なら問題無いと思われますが、工業とか大量生産になると話は別かもしれません。個人的には、石炭・コークスの一部利用は賛成なんですが、『排煙脱硫』出来ない状態でガンガン使うのは反対なんですよね、難しい所ではあるのですが。ただ、そのうち、『排煙脱硫』も勉強したい内容ではありますね。これに関しては、日本が先行してるって話も聞いたことがあります。