異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

天然磁石・北極星

天然磁石

今現在の世界では、電気があるため、人工的に着磁させた磁石を作ることが可能です。では、電気が無い世界で磁石を入手するには、どうすればいいのか?

身も蓋も無いことを言えば『運』ですね。今まで紹介して来た、例えば大豆などの農作物も種が入手できるかは、最終的に運ですからね。

 

少し確立を上げる話をすると、天然の磁石は磁鉄鉱が雷に打たれて出来ます。世界で最初の天然磁石は「海岸」で見つけられていて、山口県の山の頂上には磁石石と言われる磁力を持った国の天然記念物の岩があります。

なんで、海岸の砂(砂鉄・発明してれば鉄器)を持って、海岸や山の頂上など雷が落ちやすい場所にある磁鉄鉱に砂鉄がくっつくかどうか確認すれば、見つかる可能性が少しは高まると思います。

また、これまた神頼み(避雷針とか創れば別ですが)ですが、逆に雷が落ちそうな場所に磁鉄鉱を置いておいて、そこに雷が落ちれば磁石になります。

強磁性のある磁鉄鉱の採掘は、日本では近江(滋賀県)で発見されたものが最古と言われていますが、713年に発見されてから、当面出なかったらしいので大分レアです。一応、東北や四国などで採掘出来たらしいですが、このブログの設定の神奈川県(小田原)だと、長野県の大日鉱山が一番近いかと。小田原⇒箱根でも、徒歩で山を開拓して行けるの難しいって言ってるのに、小田原⇒長野はさすがに距離がありすぎるかもしれません。

 

なんで入手に『運』が絡むんですが、無い訳じゃ無いです。鉄を入手するのに、隕鉄探すよりかはあるでしょうし、逆を言えば雷が落ちる場所なら、何処にでもある可能性はあります。

天然磁石を入手しても、磁力はそこまで高くないと思われます。今の強力磁石とか市販されてるSNの磁石より大きく劣ると考えられます。科学館とかにたまに天然磁石にクリップ付けられる場所がありますが、クリップが引き着くというよりくっつくと言った方が正しいくらいです。

 

じゃあ、この天然磁石何に使えるの?って話なんですが、2つ大きな使い方があります。

一つ目が「砂鉄」集め。砂鉄=磁鉄鉱で、大量に集めれば鉄を精製する素材になります。今の磁石でも鉄を精製する量の砂鉄を集めるのは、非常に労力なんですけど天然磁石があれば不可能では無いです。

たたら製鉄っていう日本独自の製鉄方法がありますが、それで刀剣などが作られても、農村の農具は鉄は貴重だったみたいです。江戸時代の火事で、釘が盗まれるみたいな話もあります。もそうなんですけど、科学って調べれば調べるほど、根気がいるというか少ない素材をどう集めるか?みたいなところありますね。

 

二つ目が、方位磁針、コンパスになること。磁石を糸に吊るすか、水の上に葉(現代なら発砲スチロール)に乗せて浮かべると北と南を指します。

※地球の磁気でそうなるので、異世界が地球と同じ磁気じゃなかったら使えませんが、一応現地球、または同じ磁気を持つ惑星と仮定。

山登りとかする人なら分かると思うんですが、地図とコンパスは必需品ですね。特に道間違えると、ほんとに方向感覚失います。道とか看板とかあるわけない文明崩壊後の世界で、鉱山とか目指すのなら天然磁石をコンパスにして道しるべにしたいですね。

 

一応、釘とかの鉄鋼があれば、それを磁石にすることも可能です。

鉄を北南に方向を合わせてから、鉄が赤くなるまで熱して(キュリー温度770℃以上)、それを冷却する。(文献によっては、ハンマーで叩くとか急激に冷却するとか諸説あり)すると、地球からの磁気により、磁力はかなり弱いですが鉄が磁石になります。

※地球の磁気で~以下略

『ソウナンですか?』ではブラのワイヤーで作ってましたが、科学的に証明されています。忍者もこの鉄を使った磁石で方角を知っていたとか。黒色火薬含めて、忍者ってのは科学使いだったのかもしれませんね。

天然磁石にしろ、鉄で創った磁石にしろ、そのままだとNかSか分からなくなるので、北を向いたほうをN極にして赤く塗れないと思いますが、傷かなんかで印付けてると混乱しないと思います。逆方向に行ったら目も当てられませんし。

北極星

コンパスを鉄から作る際に、『北南に方向を合わせて』ってあるけど、そもそもコンパス無い状態でどうやって北南に方向合わせるねん?って話なんですが、天然磁石を用いる以外にも『北極星』を確認することで、北を合わせられます。

※地球じゃなかったら使えませんし、石化すると真北からズレたり、日本以外だとうんたらかんたらって話ですが、一応現世界の日本で仮定します。

 

小学生か中学生の理科で必ず習ってるはずなんですが、北極星の探し方覚えてますでしょうか?

ちなみに夜空で一番光ってる星では無いです。上の写真が分かりやすいんですけど、北極星は『二等星』で都会の夜空でも目視出来ますが、やや見にくい感じがする星です。一等星はリゲルとかベテルギウスとかシリウスとかですが、まぁプラネタリウム行けばこの辺は詳しく説明して貰えるかと。

 

北極星の見つけ方は、これまた上の写真が分かりやすいんですが、「北斗七星」「カシオペア座」を目安にすると見つけやすいです。この2つの見つけ方と言われるとちょっと困るんですが、電気が無くて余計な星が見える状況より、都会で空眺めてたら、そこそこ光ってる星が見えるので、それでW(Ⅿ)か北斗七星の形を覚えていれば、多分見つけられると思います。

その2つのどちらかが見つかったら、北斗七星の場合が柄杓の先の2つの星の真っすぐ先に距離の5倍の場所に北極星があります。カシオペア座の場合は、Wの両脇の線をそのまま真っすぐ伸ばしクロスした所から、真ん中の星に向かって線を引いて、その距離の5倍の位置に北極星があります。

(文章で説明するの難しいので、上の写真で頭の中で線引っ張ってください)

 

 

正直、現代の船でも外洋出るのドキドキするんですが、丸太船で脱出や鉱山や特定の地域でしか入手出来ない素材のために大きく動く場合には、こういった方向を確認出来るモノが必須になりますね。(六分儀が使えるのなら、その方が上かと思います)

目視出来る距離とは言え、縄文時代の黒曜石が神津島が産地って話もありますし、意外と古代から外洋に挑戦する気概はあったのかもしれません。技術的にもリスク99%ですし、外洋でイカダ壊れたらまず助からないので、基本的に避ける行為ではありますが、ロマンはありますね。