豆腐
絹ごし豆腐と木綿豆腐の何が違うの?って話なんですが、『水分量』ですかね。寄せ豆腐を四角い容器で四角くしたのが『絹ごし豆腐』、そこから布や重しなんかで水分を抜いたのが『木綿豆腐』。
このブログは、異世界転生や文明崩壊後の世界ですので、四角い豆腐に拘る必要は無いです。あら豆腐とか、寄せ豆腐とか、おぼろ豆腐とか、ざる豆腐(ざるがあれば)で問題ありません。
が、日本人的に四角い美しい豆腐が作りたい場合は、『布』『おたま(の代用品)』『四角い容器』が必要になります。四角い容器、石でも木でもいいんですが、水を切るために穴を多数開けること、木綿豆腐の場合は重しを乗せる上ふたが必要なことを覚えておきましょう。初期の文明でも、作成は可能なはずです。『布』の方が難易度高いくらいですね。
以前、豆乳・おからで、豆乳の作成方法を記載しましたが、豆腐を作るのには、まず豆乳を作ります。
①豆乳を弱火でかき混ぜながら温める。(豆乳の項でも書きましたが、豆乳は温めると焦げ付きやすいです)
②『にがり』を準備する。にがりの量は、豆乳の量の1%(諸説あり)。それを3倍の水で薄めて使います。※日本なら問題無いが、異世界の場合、豆腐は硬水だと固まりにくい。ヨーロッパ方面の場合もあるので一応頭の片隅にいれて置いて欲しい。
③にがりを入れて数回混ぜる。(力強く混ぜるのではなく、全体に混ざるように数回満遍なく混ざるようにする)理想の温度は、85℃前後。温度計があれば尚良し。
④ふたをして、10~15分ほど蒸す。
この時点で『寄せ豆腐』として完成してる。
※この状態の豆腐を薄く切り、油で揚げると『油揚げ』。味付けには、砂糖・醤油・みりんが必要ですが。
『木綿豆腐』を作る場合
⑤作った四角い容器を準備し、そこに水で濡らした布を敷く。その中に④をおたま(か何か)で中に入れる。
⑥布で包んだ上から上ぶたを乗せ、その上に重しを乗せる。その重しの重さで豆腐の固さが変化する。30分程度。
⑦⑥を容器から布ごと取り出し、布ごと水につけて布を外して完成。
※ここから『厚揚げ』や『がんもどき』の作成も可能。
豆腐も賞味期限が長い料理では無いので、早めに消費すること。冷蔵も真空パックも無いと思われますし。保存するなら、大豆のままで保存した方が無難です。
にがり
製塩の項でも『にがり』の記載はありますが、復習も兼ねて再度にがりの入手方法。
海水を加熱して塩を作る場合に、塩と共に最後に残った液体。最後に塩と濾過した際に、塩じゃない方。
現代では、豆腐の凝固剤はにがりよりも澄まし粉(硫酸カルシウム)が多いみたいですが、このブログではほぼ関係なく、海水から塩を採る際の副産物であるにがりを使うことになると思います。
塩は生活に必須ですので、村が出来ていても個人か団体が知りませんが、塩づくりは行っているはずです。塩と同じくにがりもたくさんの量獲れるわけじゃありませんが、海水っていうほぼ無限の資源から入手出来ますし、豆腐に使う量は上記の通り、豆乳の1%なのでそこまで大量の量が必要にはならないと思います。
余談ですが、にがりにはマグネシウムの成分が含まれており、金属マグネシウムを抽出出来る・・・と言えば出来るのですが、電気分解やらなんやらが必要で、少し先の話になるかと思います。
また、「にがり工業」という言葉もあり、にがりから(とても複雑な工程が必要ですが)石膏や臭素などの作成も出来ます。戦時にはにがりが軍需品で使えなかったみたいな話もあります。
ここでは、にがりからマグネシウムは、簡単には取り出せないこと。また、ゆくゆくは結構利用の価値がある物質なことを覚えておきましょう。どうせ、塩づくり必須でにがりも副産物で出るのなら、残して置いて保存したい素材ではありますね。にがりには基本消費期限無いですし。ガラスとか開発してたら、溜めておきたいですね。
・・・あと、塩自体が海水の3.4%で、にがりもほとんど手に入らないんですよね。マグネシウムは0.12%。なんか頭痛くなってくる数字なんですが、まぁ、資源としてはほぼ無限に獲れるので、根気があれば創ることは可能でしょうけど、労力と採算が合うのか疑問に思いますね。
利用出来るほどのマグネシウムを抽出しろって言われたら、どんだけ労力かかるんだ?って話なんですが、0では無いのが重要ですね。海水がある地方なら、何処でも不可能では無いってことだけ覚えて置けば役に立つ時もあるかもしれません。