異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

硫酸(前置き・プラチナ編)

※当ブログは、異世界転生した際や、文明崩壊後の世界で役に立つ情報を現世で覚えておこうという趣旨を主としています。そのため、現世界では「取り扱い」自体が法律違反になる場合も取り上げています。あくまで、異世界や崩壊後での世界の為にお役立てください。

 

『アシッドアタック』のイメージが強く、理科の実験などでも危険を促されてるため、硫酸=ヤバい薬品のイメージが強い(間違ってはいない)のですが、『文明発展・化学の発展』って側面から見れば、硫酸は『必須』です。正直、硫酸が無いとありとあらゆる場面で、化学的に詰みます。

硫酸の作り方なんですが、ホントにいろいろな方法・手腕が獲られているのですが、『三酸化硫黄+水⇒硫酸』、これが本当に基本になります。

①三酸化硫黄の入手の仕方

硫黄、もしくは黄鉄鉱(愚者の金って言われる、四方体の金色の鉱石)を酸素のある場所で燃焼させて、『二酸化硫黄』を作る。

(※二酸化硫黄は、空気より重いため『下方置換』で回収)

②①で得た二酸化硫黄を『触媒として五酸化バナジウム、もしくはプラチナ』がある状態で、400℃前後の温度、1~2気圧(高温・高圧だとさらに望ましい?)で、酸素を送り結合させると、三酸化硫黄が出来る。

(※文献や資料ではこの『触媒』が省略されてる場合も多いので注意)

 

白金(プラチナ)

「プラチナ、宝箱に眠る」。前述の通り、この硫酸の生成法には触媒にプラチナかバナジウムが必須なのですが、まずは『バナジウム』はレアメタルの1つで鉱石から採集するのが基本なんですが、ロシア・中国など産出国が限られ・偏っており、日本を想定するなら、輸入以外不可と考えていいと思います。

(※富士山の天然水にバナジウムって聞くんだけど?って話ですが、含まれてる量がppbなので、工業的利用とか、資源として利用とか考えるまでも無いほどの量)

 

では、プラチナは?って話なんですが、ドクターストーンの漫画でも触れられていましたが、金を遥かに上回るレア度。『金』を掘る大変さは自分たちも十分承知でしょうが、その30分の1とか、10分の1って聞けば、『じゃあ、掘って採集出来るよね?』って思うのも憚られる確率。

ただ、先述のバナジウムと違って、日本に全く無いわけでは無く、砂金と同じように『砂白金』が獲れる可能性があります。この辺は、漫画『ドクターストーン』の他に『瑠璃と宝石』という漫画でも取り扱っており、砂金と同じく比重が非常に重いことで見分けをつけています。

また、大量に必要な訳では無く触媒ですので、ほとんど減らないので、わずかにあれば良いのが少しだけ希望が見えます。100キロに対して50グラムあれば良いとか?

 

現代なら、『指輪』がプラチナで作られてる可能性が高く、自動車の『触媒コンバーター』に利用されており、最悪自動車ぶっ壊せば簡単に入手出来ます。そもそも『希硫酸』であれば、バッテリー液ですので、直接入手できます。あとは、その希硫酸の濃度を高めれば、『硫酸』が入手出来る。

このブログでは、0からスタートで現代の物無いという判断ですので、そうなると、バナジウム同様プラチナの利用も難しいと思われます。

ただ、各国を植民地にしていた頃のヨーロッパでは、プラチナの指輪などが王族で流行ったらしく、ナーロッパの中世では、その辺からプラチナを入手しても良いかもしれません。18世紀が中世ヨーロッパに入るかどうかは知りませんが、なんかその前の昔からあるにはあったとかないとか?

もし、現代から持っていけるのなら、化学的にはこの『プラチナ』が、持ってきたいアイテムの有力候補に挙がるかもしれません。

 

 

漫画ドクターストーンの硫酸入手法

このブログで敬愛している漫画ドクターストーンでは『硫酸湖』から、硫酸を入手しています。

天然の炭酸泉もあるように、反応が非常に遅い・限られた状況になるのですが、自然に塩素ガスが溶けた塩酸・三酸化硫黄が自然発生しそれが溶けた硫酸湖は、場所によってはあることも考えられます。

 

草津白根山』が硫酸湖として一番有名だったり、おそらく現世界では立ち入り禁止(塩素ガスも二酸化硫黄も三酸化硫黄も有毒・出来てる硫酸、塩酸も濃度によるが危険)になってる場所に、ある可能性はあります。

ただ、それを『俺が』利用できるか?と言われたら、NOになるかも。エメラルドグリーンらしいんだけど、塩酸湖も硫酸湖も見たこと無いし、そういうのに出会う可能性・見分けられる可能性(火山だとありそうではあるが)、さらにガスの中突っ込んで硫酸回収出来るか?と言われたら、ビビりではあるが、他の手段を模索したい印象。

 

『三酸化硫黄+水⇒硫酸』

化学実験を行う際に、『硫酸に水を入れると危ない』って話は聞いたことあるでしょうか?そのため、濃硫酸の濃度を下げる場合、硫酸に水を入れるのではなく、水に硫酸を入れて調整します。

この三酸化硫黄+水を反応させると、同じく物凄く高温になります。硫酸の方が知られてるかもしれませんが、硫酸に水を入れると高温になり飛び散ります。硫酸が飛び散るってどんだけ危ないか察してくれれば。また、二酸化硫黄と同様に三酸化硫黄も有毒、出来る硫酸も危険なため、硫酸作成には大きく危険が伴うことには留意。

 

自分が調べた文献全てで三酸化硫黄+水は強い反応をしめすと記載があるので間違いないとは思うですが、その発熱で硫酸が蒸気になってしまい回収効率が落ちる・回収できない(加えて毒ガスなので非常に危険)ため、現代ではそもそも水では無く希硫酸に三酸化硫黄を吸わせてるみたいです。

が、基本的に『最初の硫酸を作るには』、この作業は避けて通れないので、その上でやるしかないですね。硫酸は、付着した場合はすぐさま水で洗い落とさないと、ずっと付着したまま皮膚を溶かすので注意。

素材も毒ガスですし、作ってる物も劇物(※正しくは濃度による)ですし、作業中に毒ガスと硫酸を浴びる可能性がある作業ですので、現世界では一切やる必要がないのですが、異世界などでやる場合、それ相応の準備と装備と覚悟が必要になりそうです。

(※黄鉄鉱を使ってる場合は、ヒ素カドミウムなどが出るため、厳密にはそういうの除去したり、なんたらかんたら~と、たくさんの工程があるみたいですが、このブログでは割愛。)

 

 

プラチナが入手できるなら、この方法で良い(実際、現代でも使われてる優良な方法)のですが、じゃあプラチナも入手できない・硫酸湖が見つけられない場合は、どうしたら良いか?

硫酸(本編・プラチナを使わない方法)に続きます。『自分でやる』のが前提な以上、プラチナ・硫酸湖と『運』が無いと詰むのはちょっと避けたいですからね。