異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

銅(酸化鉱・自然銅・孔雀石・藍銅鉱など)の入手

最初の製鉄 で、鉄の利用について記載しましたが、この記事でも書いてますが、あくまで『鍛造(半融解を鍛冶場で叩いて製鉄』で鉄を利用できると考えるのが妥当で、『鋳造(鉄をドロドロに溶かして鋳型で成形)』は、難しいと考えています。(鉄の融解温度は、1400~1500℃は必要、もちろん場合によっては古代の製鉄でも出来る可能性はあります)

鋳造を最初に考えるのなら、銅・青銅になるかと思います。銅(青銅)の剣と鉄の剣を同じ質量でぶつけたら、銅がへし折れる(しかも銅の方が重い)だけですので、武器としては完敗ですが、逆に精錬のしやすさ(銅の融点は1085℃)から、鉄器時代の前に青銅時代があったことはご存じかと思います。

硬さのため、農具などにはほぼ使用不可能なのですが、伝導性の良さから「電線」が一番有名ですかね?他にも水道管、現代ではややレアかもしれませんが、鍋・フライパンなどの調理器具などに使われています。

また、1円以外の硬貨は全て銅の合金です。異世界転生時に財布を持っていれば、硬貨を溶かす(現世界では『違法』です・だいたい10円玉が1100ぐらいで、100円・500円は1200~1300なので、焚火とかの簡単な炎では溶けませんが)のが、一番早い銅の入手方法かもしれません。

銅の一番簡単な入手方法(石化時の日本)

あくまで異世界では無く、現代日本で石化した後の話だったら、下手に銅鉱山探すよりも、各地の銅製の大仏(奈良大仏・鎌倉大仏東京大仏、銅製なら何でも良い)目掛けて進むのが一番確実だと思います。盗まれていなければ99%実在してるのと、既に精錬されてるので、溶かすだけで済むのと、ある程度の量を見込めます。

ドクターストーンでも、鎌倉大仏から採取しようとして止められるギャグシーンがありますが、自分なら「100%使う分だけでも採取します」。もちろん、罰当たりも良い所なんですが、鉱物の『銅』を採集する難しさを少しでも知っていれば、自分だけでなく同意してくれる人も居ると思います。(当然ながら、現世界では「違法」どころじゃないので、あくまで石化後の緊急時のみの話)

 

銅の特徴として、腐食に非常に強く(鎌倉大仏のように銅が酸化すると緑青と呼ばれる錆に守られてる)、鉄やコンクリートが塵になっても、銅だけは数千年残ってる可能性が高いです。博物館で縄文時代前後の『銅鐸』『銅鏡』を見たことある方は多いと思います。

そのため、地面を掘れば、以前の文明で使っていた銅が残ってる可能性が高いです。もしくは、石化した人の近くに財布が塵になった小銭が落ちてると思いますので、それを回収し続けるのも手かも。

酸化銅(孔雀石・藍銅鉱・自然銅)

異世界転生時や、以前の文明の物を利用しない場合(小説や漫画なら浪漫が無いし)、鉱物から『銅』を精錬することになりますが、まず「鉄の100倍素材集めが難しい」と覚えて置いてください。

銅の鉱石がある場所は、非常に限定されています。質さえ問わなければ、『砂鉄』で何処でも入手可能な鉄とは違い、素材自体が非常に貴重。古代文明で『銅鐸』『銅鏡』があるんですが、あれは渡来品(現中国・朝鮮由来の品)でそのままもしくは銅を一度溶かして再形成した物であり、鉱物から1から作りだした品ではありません。

 

日本での最初の銅は、『和同開珎』の秩父の『和銅遺跡』からの『自然銅』の産出(文献には滋賀とか他方面での貢物もあったとされるが、大量かつ工業利用可かつ確実な場所)が、最初と言われており、関東圏で有れば秩父周辺が銅の狙い目になると思います。関西圏なら、奈良の大仏の素材採集に使われた兵庫の『多田鉱山』『明延鉱山』など多数有。

(関東圏なら『足尾銅山』『日立鉱山』もあるやん?って話なんですが、当ブログの現況では『硫化銅(黄銅鉱など)』では無く、『酸化銅』を推奨。もちろん、硫化銅しかなかったら止むを得ないのですが、足尾銅山・日立銅山は、『硫化銅』が主力と文献で見た気がします。酸化銅もあるかもしれませんが、小田原からの距離も含めて当ブログでは秩父周辺推奨。)

 

上の写真が『孔雀石』『藍銅鉱』でどちらも「酸化銅」になります。他にもいろいろありますが、『まだ』入手しやすいかつ分かりやすいのは、この二つになるかと。

上の写真もそうなんですけど、鉱石って博物館の標本みたいに「〇〇」って一つで固まってることは少なく、小さくちょこちょこあるみたいな、説明が難しいんですが、僅かにしか入ってない場合が多いです。

鉱石1トンの中に含まれる含有率を『品位』って言うんですが、鉄の品位が50%以上に対して、銅の品位が2%あれば非常に良質で、0.5%でも良質と言われています。つまり、鉄に対して同じ量の銅を獲るのに100倍の鉱石が必要です。大仏壊しに行くでしょ?これ知ってたら。

酸化銅からの銅の還元方法は、皆さん知ってるとは思いますが、それ含めて今回はとりあえずここまでで。また、別の記事で記載します。

 

※補足

『硫化銅』について。現代の世界では銅は、硫化銅の一つ『黄銅鉱』から多く創られています。精錬する際に、古代の技術でしたら、「酸化銅」も「硫化銅」も基本同じように精錬出来ますが、精錬する際に、酸化銅だと『二酸化炭素』なんですが、硫化銅だと『亜硫酸ガス(二酸化硫黄)』と呼ばれる物質を出します。

この亜硫酸ガスは、『四日市ぜんそく』などの公害、酸性雨などを引き出す原因にもなり、人体に悪影響があり、何よりこのブログの現状で自然破壊したら『詰み』に近いです。森の恵みがあってこその文明再構築・人類生存だと思います。

鉄の際にも『黄鉄鉱』を除外してるのも似たような理由です。現在では、その亜硫酸ガスを回収して『硫酸』を作ってますが、古代文明では難しいかと思われます。石炭燃やしても出ますし、もちろん少量なら影響無いかもしれませんが、積極的に利用するべきでは無いと考えています。

 

 

このブログ始めた時に、拠点は『小田原』が適切って書いたんですが、ドクターストーンでも拠点ですし、自分に馴染み深いですし、海から箱根までの距離を考えたら、屈指の場所なのは間違い無いです。

ですが、『鉱石』って観点から、周辺都道府県を利用可能とすると、大阪とか九州とかの方が恵まれてる場所あるかもしれません。奈良・平安で、日本の一時期首都だったことや、堺で商業の中心だったのは伊達じゃないですね。

平安時代には既に、埼玉の秩父から奈良に銅を輸送出来てたって考えると凄いですよね。日本って資源小国で確かに量は無いんですが、全国使えるんだったら鉱物に関しては火山大国ですので、あるにはあるんですよね。船で全国を輸送出来たら、大分楽ですね。

鉱物に関しては、関西・九州・東北辺りの方が分があるって思った方が良いかもしれません。銅に関しては、日本は一時期世界一の産出量を誇ってた時期もありますし、少量なら有名処じゃなくても手に入る可能性はありますが。