以前、トイレについては『サバイバル状況でのトイレ事情』で『最低限』の話を述べましたが、『衣食住』の住って、寝る場所・トイレ、そしてお風呂も含まれると思われます。新しい知識と言うより、『改めて』って事で話をしておきます。
①『諦める』
身も蓋も無い話なんですが、初期のサバイバル状態だと、『風呂』よりも『飲用水の確保』『食料の確保』などが優先されると思われます。別段すぐに命に係わる訳ではない、お風呂は基本後回しかと。『水』と『燃料』は、正直他に回したい。
現代人だと辛いのは分かるのですが、登山の連泊とかで山小屋に泊まると、9割方風呂無いので、イメージとしてはそんなイメージ。キャンプ場も近くにお風呂の施設が無ければ、無い場合がほとんどだと思います。
②『タオル(のような物)で身体を拭く』
不衛生だと病気になりがちなのも事実なので、『布(タオルの代用)』を作る必要性がありますが、水(欲張るならお湯)を溜めて、布を濡らして体を拭くのが、一番『妥当』だと思われます。
特に、ナーロッパの場合や井戸水で生活している地域だと、おそらくこれが主体になるはず。
③『温泉』を見つける
特に日本だと、火山国なので、『温泉』を見つけられる可能性は、低くは無いと思います。このブログでも『神奈川の小田原』を拠点として想定しているので、『箱根』に向かえば源泉ある、とは判断しています。(硫黄などの入手も可能)
源泉、場所によっては『冷たい温泉』で再加熱する必要がある場所もありますが、熱海の『走り湯』のように、熱した状態の源泉だと、完璧ですね。この場合だと、湯に浸かることが出来、一番最速の『お風呂』解決方法だと思われます。
ただ、拠点は温泉の近くは難しい(野草・栽培が難しい、飲用水の確保が難しい)ので、おそらく拠点からは相当距離が離れるため、毎日では無く週に何回か通って入れるか?レベル。労力と地形によっては、竹などでお湯を引くことも出来そうですが、現実的には、通うのが現実的かと。
※『熱石』で温泉を作る
たま~に、なろう系でコレ見たような気がしますが、自分はほぼ『否定』。なんかの国のパフォーマンスでやってるの見たことありますし、水に熱が伝わるのは事実ではあります。
が、ぶっちゃけ、直接温めた方が効率が良く、加えて、人が入浴するには、100リットル~200リットルぐらいの水の量が必要なので、全然温まらないと思われます。
これやるんなら、石を温める熱源で、水を温めてお湯にした方が良いです。熱するのに適した石、蛇紋岩だか安山岩だった気がしますが、温め方や向いてない石だと割れる可能性があるので注意。正直、河原の石適当に温めてもそんなに割れなかった気もします。
④『サウナ』
③の熱海の『走り湯』を見学した方は分かると思うのですが、あそこ自体がほぼ『サウナ』。そのため、源泉を見つけてそこを建物で覆えば、臨時『サウナ』位ならば出来ると思います。
さっきの『熱石』、大量の水を温めるのは難しいのですが、水をかけると水蒸気はわんさか出るので、囲いをして真ん中に大量の熱石を用意して水をかければ、同じく臨時サウナ位なら出来るかも?
⑤『五右衛門風呂』『鉄砲風呂』
そうじゃない、毎日、現代と同じように沸かして入浴したい。と言うのなら、個人的にはあんまり薦めませんが、五右衛門風呂・鉄砲風呂位なら、古代文明の技術でも届くと思われます。
現代のサバイバルだと『ドラム缶風呂』が、有力ですが、あんな上から下まで巨大な鉄を創るなら正直他に回したい(ドラム缶自体が創れるかも不明ですが)。ので、下が釜戸+大きな鍋+その上に桶の『五右衛門風呂』が妥当な処。創るの凄く大変だと思いますが、出来ない範囲では無いはず。使う時は、そのまま入ると足が火傷するので、風呂底に木を敷いてその上に乗ります。
鉄砲風呂とは、端的に言うとストーブ+風呂。風呂の中にストーブを通すことで、熱源をより効果的に使えるとかどうとか。これも真っすぐな煙突の様なモノ(理想はくねくねしてた方が良いんですが、現実的には真っすぐ以外難しいと思われる)さえ、鉄で作れれば、出来ない範囲では無いと思います。こちらもストーブに触ると火傷するため、板で仕切りをしておきます。
ただし、『五右衛門風呂』『鉄砲風呂』共に、湯を沸かすのに時間がかかります。1時間~1時間30分は必要だとか。そのため、どちらを創るにしても、『一人がギリギリ入れる』位(沸かす水分量を減らす)にする必要があります。
湯を沸かすのは、ドラム缶風呂の方が早いらしいので、鉄に余裕があって上まで作れるなら検討しても良いかもしれません。ドラム缶風呂も、五右衛門風呂同様、風呂底に木を敷く必要があるのと、空焚きすると手が火傷する・排水口を作る必要がある・入浴するための足場(脚立のようなモノ・五右衛門風呂も必要かも)など、いろいろ注意点があります。
『ソウナンですか?』では、夏の太陽光を利用した『疑似シャワー』を作ってましたね。何にしろお鍋の何倍ものある水を沸かすってのが、すさまじく大変。木が大量にある世界であっても、準備するにはそれ相応の薪・炭が求められそう。
もともと、五右衛門風呂も、大金持ちの大名の道楽レベルで設置されていたと聞いています。夏なら、湖や川で沐浴するのが妥当なラインかもしれません。
尚、『五右衛門風呂』『鉄砲風呂』をさらに改良したのが、『バランス釜』と呼ばれる昭和後期の集合住宅に付いてる、今でも使われてる形式になります。鉄砲風呂でも二つの管を使って、バランス釜に近い形式なら知識が有れば出来そうですが、自分の知識としては、とりあえずここまでで。
特にナーロッパの時代だと、入浴が不衛生だとか言われてる時期もあったらしく、公衆衛生の観点から、その辺の意識を変える話とかも書けるかもしれません。自分が異世界・文明0の状態に行った場合は、上のモノから出来そう・労力を勘案してチョイスしてください。