異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

草履

自分、ハイキングとか低山登山が趣味なんですけど、周りの野草見ても春・夏に比べて秋の方が難しいですね。とかどんぐりとか実を付けるものならたくさんありますが。その中で、よく見かけるのは猫じゃらし(エノコログサ)とススキですね。

ススキの有効活用なんですけど、秋の七草ではあるんですが、ススキは非食用です。ススキは『茅』の一種(他には、ヨシ・チガヤ)で茅葺屋根が一番有名ですが、茅細工・・・このブログでは足を守る草履を作りたいところです。狩猟生活で足を怪我したら『詰み』ですからね。茅細工は、他にも蓑・笠なども作成出来ます。

・・・ただ、この間藁草履の実演を見て来たんですけど、その辺にある枯れてるススキでも使えるのか?と言われればそうではないですね。藁でもそうですけど、ある程度しっかりした藁・茅をある程度の量を確保しなければなりません。使えない藁・茅は、堆肥か火の燃料に利用することになると思います。

 

※茅草履は文献が少なすぎるので、実際に見た藁草履で説明します。茅・藁以外にも竹・木の皮・布などでも作成可能です。

①使う藁の準備

・藁を収穫したら使えない葉を落とし、その時点でヘなってる藁を取り除く。

・そのままだと固すぎて使えないので、水で湿らせて半日~一晩置く

・使う前に10分ほど木槌などで満遍なく叩いて柔らかくする。この時点で再度使えない藁を取り除く。

②芯縄を作る

草履は、芯縄で外を固めて、その中に藁を通していく形で作成します。

①の藁を3~4本取り、撚りをかけて縄にする。文章だと説明が難しいんですが、糸を紡ぐ、縄をねじる、螺旋状に巻くみたいなのが近いかと。

ドンドン藁を足して長くしていきます。足すと、藁がはみ出すんですけど、これは最後に出てる部分を切り落とします(実演ではハサミ。多分、石器でもいけると思う)

この芯縄の長さなんですけど、片足2尋(1尋=両手を横に伸ばした時の右手⇔左手の長さ)。1足作るなら計4尋の芯縄を作ります。

※1尋~1尋半とかでも作れるそうですが、途中で長くて余る分には切ればいいんだけど、短いとどうにもならないらしく、自分の実演では2尋と言われました。

②で作った芯縄を上の図のように両足の親指に輪っかをかけます。

※実演の時は、草履作る木の道具にかけてました。この後、藁を編んでく際に強く押し付けるので基本、木の道具があればそちらを推奨。

③藁を編みこむ(Aからだいたい中指の長さまで)

藁を3~4本まとめて取り、上図のAに2回巻きつける。(この時の藁は揃えるだけで縒らなくていい)あとはBの動きのように、真ん中の2本を1本にして波縫いしていく。

一列編んだら、指でA方向に押し込み、ギュっギュっする。また、1列を編めない藁の長さになったら新しい藁を差し込む(つぎ足すときはAの列に先っちょを刺してBスタート)。そうすると、表は綺麗だが後ろは藁の出っ張りだらけになるが、これも最後に切る。これを繰り返す。

④鼻緒を別に作る

痛いのと見栄えもあって布で創る(実演でもそうでした)場合が多いですが、このブログの現況で布創るの非常に大変なので、こちらも藁で編みます。②で創った芯縄のように藁を縒っていきます。鼻緒の場合は芯縄より+αの太さで創る。

長さはだいたい30cm。それにくわえて前後に巻き付けられるように縒っていない藁を30~35cm足しておきます。(この部分が巻きつける部分になる③と同じ)

⑤鼻緒をつける

鼻緒を付ける位置に来たら、藁を十分量ある状態でⅭの位置(または逆側)で止める。鼻緒の余ってる部分をⅤ字の2本に分け、Eの軌道のように交互になるように編み込む。逆側を同じようにFの軌道で編み込む。

Ⅽで鼻緒と芯縄を青線のように巻き込んでから③のように編み込む。逆側も同様。

⑥鼻緒をつけたら、③と同じ要領で残りを編んでいく。

⑦足のサイズまで編めたらAの2本を引っ張る。少しずつ引っ張って形を整えながら編むと形が良くなります。

⑧Aの芯縄と⑤の鼻緒を結びます。あとは、草鞋の後ろに出張っている藁や芯縄を切って形を整えれば完成です。

 

草鞋も鼻緒の付け方とか、スタートのつま先部分とか、編み方にも多々種類があるのですが、自分が見た実演を基調に記載しています。・・・正直、自分でもこれで伝わらないだろうって感じで記載してますが、文章であーだこーだよりも実際やるなり見るなりした方が、どんな感じか分かりますね。編み物もそうですけど、説明だと余計複雑になりますよね。別に売り物や見世物にするわけじゃないので、あくまで最低限出来れば良いって感じで書いています。

 

藁細工の『藁』も今は手じゃなくて機械で刈ってるから昔のように藁細工で使えるようにじゃなくて粉々になってるので、ちゃんとした藁を入手するのは、難しくなってると実演の方がおっしゃってました。

白川郷の茅葺屋根の『茅』も意図的に創らないと難しいという話も聞きますし、和紙にしろ、畳にしろ、昔と違って日本にあるもの、余ってるモノで創ってるっていう感じでは無いのかもしれません。

ただ、異世界転生のサバイバルや文明崩壊後なら荒れ果てたススキの平原とかありそうですし、放置された竹や木の皮とかでも創れますので、序盤の序盤の足の防護には使える知識で利用しやすい知識だと思います。

ガラスは無いにしろ、石や木の枝、ムカデなどの虫を潰す・刺されるなどを未然に防げるだけで、狩猟生活が少しは安定すると思います。