※このブログでは、異世界転生後の世界や世界文明崩壊後に使えそうな知識を紹介しています。現世界では、公園などの野草は除草剤などが撒かれている可能性や、安易に採集すると法律違反になることもあるので、参考程度にご覧ください。
異世界転生した際に、もちろん主菜は必須なんですけど水煮じゃ味気ないですよね。以前紹介したマヨネーズなど、料理するなら調味料が欲しい所です。今回は、調味料の中で入手しやすい「からし」について取り扱いたいと思います。
セイヨウカラシナ
「からし」って納豆とかおでんとかトンカツとかに付いてくるあの黄色いやつのことなんですが、アレ何から出来てるか知ってますか？和からしと呼ばれるものは、セイヨウカラシナの種から作られています。
「セイヨウカラシナ」？って話なんですが、凄い端的に言えば『菜の花』＝セイヨウカラシナorセイヨウアブラナって感じで、河川敷とか畑の隣とか空き地とかに特に春になったら黄色い花を咲かしており、誰でも見たことある野草だと思います。
花が付けば見分けは簡単なのですが、野草は花が咲くと薹が立って固くなってしまいます。今回は、『種』が必要なのですが、セイヨウカラシナは地上部は全部花も含めて食べられます。（勿論、花が咲いて固くなった部分は食用不向き）アク抜きもほとんど必要なく洗って茹でれば（最悪生でも可と言えば可）食べられる野草です。
※このブログの設定だと無用ですが、菜の花は汚染された土壌浄化の性質を持つため、工場排水の河川などでは注意。菜の花に限らずって感じですが、特に。
セイヨウカラシナとセイヨウアブラナはアブラナ科で似通っており、上記の写真がセイヨウカラシナなのですが、ぶっちゃけ両方とも地上部は食用可能ですので見分けつかなくても困らないのですが、菜種油じゃなくてからしを作るのには、セイヨウカラシナの種が必要です。
カラシナとアブラナの最大の違いは葉になります。カラシナは、上記のように茎から葉が離れてるのですが、アブラナは葉が茎にくっつく感じで生えています。カラシナが枯れて種を付けるのは５月～７月。初春のうちに目星をつけておくと良いかもしれません。
からしを作るのには、『粉からし』と呼ばれるセイヨウカラシナの種を粉にしたものが必要なのですが、油分のあるセイヨウカラシナの種は非常に粉にしにくいです。そのため、菜種油を絞ってから臼（あれば石臼だと尚良し）で粉にする必要があります。
（一応、焙ったりして脱脂しないのもあるそうですが、ここでは割愛）
粉からしに、水（ぬるま湯、４０℃～１００℃ぐらいのお湯をいれるとより辛くなる）を少しずつ入れながら混ぜれば『からし』の完成です。
『からし』と聞いて、ホットドックのマスタードを連想する人は多いと思います。何が違うか？って言われると、端的に言うと原料が違いますね。日本の野草だと「からし」用だと思う。（無くは無いと思うし、混じってるかもしれんが）
そのため、厳密に言うと違うのかもしれませんが、からし用のカラシナの種で作る「なんちゃってマスタード」なら作成可能です。
最低限必要な素材は、カラシナの種、酢、塩。
酢がリンゴ酢（アップルシード）だったり、ビール使ったり、砂糖入れたり、はちみつ加えたりアレンジがありますが、最低限必要なのは上記素材。作り方分かってれば、味の調整は、トライ＆エラーでお願いします。
粒マスタードの作り方
①種を酢に浸ける。そのままだと滅茶苦茶辛い・砕きにくいため、１週間程度何かの容器に入れて常温で保存。蓋つきビンなどがあればベスト。種と酢の比率は１対１。種が浸っていればOK。（アップルビネガーの場合は酢の代わりに）この時に、同時に塩（はちみつ・砂糖）なども混ぜる。塩の目安は、種の４分の１くらい。
②１週間程度浸けおいた状態でも完成と言ってもいいのだが、サイズが気になるのなら、それをすり鉢などで細かくしても良い。
マヨネーズとの違いで注意点ってほどでも無いんですが、マヨネーズは１８世紀の発明に対してマスタードは古代エジプト、日本でも平安時代には利用があり、中世とか戦国時代にタイムスリップしても、それで知識チートとかは出来ません。
わさびが高級品なのに対して、どこでも生えてるセイヨウカラシナの種から作れる「からし」は庶民でも手が届く調味料だったみたいですね。
０スタートの場合、塩と並んで入手しやすい調味料の一つだと思うので、野草を生で食うよりかは、からし付けた方が食べやすいと思いますので、初期に時間があったら利用したい物の一つだと思います。特に油を搾った残りかすで「からし」が作れるって、なんか日本っぽいですよね。量は採れないでしょうけど、菜種油はいろいろ使えるので常備したいほど欲しいですしね。
