異世界転生する前に

異世界転生する前に

異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

糸を紡ぐ・紡錘車

以前、糸・紐でカラムシ・麻、葛布で木のツルから繊維を取り出し、糸にする方法を記載しました。復習ですが、カラムシの茎や葛の木の皮の内面に付いてる繊維が一番糸に向いていて、それを天干ししてから『糸を紡ぐ』と糸になります。

『糸を紡ぐ』を文章にすると難しいのですが、一応理論上は道具無しで手のみでも出来ます。2~4本の繊維を螺旋状に同方向に回すって言えば良いのか?縄をなうようにすれば良いと言えばいいのか?要は2つ以上の繊維をクルクル巻きつける感じで糸にします。

紡いだ糸を一本の糸にする方法なんですが、上記のように2つの糸をクロスさして、上図AとBで糸を紡いで、ⅭとDで糸を紡げばOKです。これは麻とカラムシとかの話で『綿』の場合は2本をくっつけてガチャガチャやればくっつきます。

紡錘車

原始時代であっても、糸を紡ぐために「紡錘車」という道具を使っています。よく博物館には真ん中に穴が開いてる石とかが展示されてます。

そこまで複雑な道具では無いのですが、石に穴を開ける必要があります。古代のアクセサリーに「勾玉」があり、その素材である翡翠のモース硬度は6~7ですが、古代人はアレに穴を開けてるので不可能ではもちろんありません。

 

石に穴を開ける方法は、「根性」ですね。いや、あの、これ一応科学的に頑張りたいブログなんですが、開けるのに数時間かかりますので気合でお願いします。

やり方ですが、火を起こすときの弓切り式火起こしを覚えていますか?あの装置の先に研磨剤としてその石より硬い石の破片や砂(石英や水晶・ザクロ石・コランダムなど、今はダイヤモンドドリル)をつけ、あとはひたすら貫通するまで回し続けます。

※勾玉作りの博物館で、穴開ける場所を水で浸けて置くと、穴が開けやすくなると見たことある気がします。勾玉の翡翠よりかは、紡錘車の石の方がイージーなはず。

この石が遊具のコマの役割のように回る重しになるため、円錐状が望ましいです。初めからそういう形の石を見つけるか、硬い石で砕いて形造る必要があります。その真ん中に切れ目を入れた棒切れを刺します。

 

紡錘車の使い方は分かるでしょうか?2~4本の繊維を上図のAに巻きつけてBにひっかけて、そこから30cm程度先を手で摘まみ、コマの部分を必ず同一方向に回すと、B~手で摘まんだ場所が紡がれます。紡いだら、それをAに巻き付けて、B~手を再度紡いでない部分にして回す・・・を繰り返します。

現代の場合は切れ目じゃなくてフックを使ったモノが多いですが、綿でも麻でもやり方は変わりません。この紡錘車から、時代が進むと紡ぎ車(糸車)になるんですが、序盤はとりあえずは手よりかは紡錘車の方が断然早いと思いますので、紡錘車の利用から考えたい所です。

 

 

一応、このブログでは『濾過』用に布切れを創ることを糸の目標にしています。理論上は布⇒服も創れるんですが、これから布の作り方も提示しますが、途方もないです。ある文献に『原始時代で一着服を創るのに1年以上かかる』ってのも別に過言では無いと思います。繊維の採取⇒糸を紡ぐ⇒布を創る⇒服を創るを全部人力でやるのは、容易では無いですね。

異世界転生するなら『服』ぐらいあって欲しいんですが、ドクターストーンのように石化して服無しの場合、最初の冬の防寒着を創らないと詰みなんですが、最初の服や袋は糸から創る布じゃなくて、動物の皮から創る革を推奨しています。皮の鞣しで記載していますので、なんとか最初の冬を乗り切りましょう。

逆に異世界転生で服を持ってるなら、『ジャンバー』とか高値で換金すれば、当面の生活費ぐらい稼げるかもしれませんね。