異世界転生する前に

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異世界転生する前に現代社会の栄智を勉強しておきたい

ドクダミ・アップルミント

ドクダミ

『現世界で一番見つけやすい食べられる野草って何ですか?』で名前をあげる候補の一つですね。。公園に生えてるシロツメクサオオバコも捨てがたいんですが、住宅街ならタンポポよりドクダミの方が見かける可能性があります。

 

何処に生えてるか?って聞かれると困るんですが、自宅からスーパーまで歩いていく間のマンションとか道路の脇の地面に割と生えている気がします。ジメジメした場所を好み、半日陰に咲きやすい、葉がハート上で毛細血管のような模様のあるやや濃い緑で、白い4つの花弁の真ん中に円錐状の花を咲かせます。上記の写真がドクダミなんですけど普通に見たことあると思います。特に5~8月は白い花を咲かせてるのでより見つけやすいですね。

 

食用か、非食用かで言われれば食用で間違いないです。花が咲く前の新芽や葉(もしくは柔らかい状態の葉)、根は利用出来ます。新芽や葉はよく茹でて3時間ほど水に浸けてから、根も茹でてから一晩中水に浸けてから利用します。・・・利用出来ますが、ドクダミは葉をちぎると独特な匂いがするんですよね。草刈りとかした人は嗅いだことあるんじゃないでしょうか?そのため放牧に全く使えないわけじゃないんですが、馬や羊が避ける場合があり家畜用としてはシロツメクサと比べて利用しにくいです。人間でも苦手な人が多そうですし、進んで食べたいと思う野草では無いですね。

 

一応、匂いを緩和することが出来る天ぷらが一番美味しいと聞きますが、一番有名なのは『ドクダミ茶』ですね。爽健美茶のCMでドクダミの名前を聞いたことある人多いと思います。ドクダミ茶の作り方は、地上部をそのまま・もしくは乾燥させてお湯に注げば出来ます。

 

ドクダミで一番覚えてて欲しいことは食用出来ることやお茶になることじゃなくて『虫刺され』に非常に有効という点です。蝋燭を作るための蜜蝋または蜂蜜を獲るには、もちろん防備はしていきますが、古代の装備だと何か所か刺されるの覚悟です。ミツバチだけでなくスズメバチにも有効(針は抜かないと駄目だが)で、ムカデやもちろん蚊にも効果があります。そのままでも切り刻んでもすり潰してもいいんですが、患部に接触させれば効果があります。度数35度以上のアルコールで花を数週間浸けると、虫刺されや虫よけの薬になります。

 

ドクダミは『十薬』と呼ばれる効能が高い薬で、外用薬として「腫物・吹き出物・皮膚炎・虫刺され」に効果がアリ、内用薬として「胃や利尿」に効果があります。腹を下した場合、ヨモギよりドクダミの方が見つけやすいかも。イメージ的にはヨモギが「薬草」でドクダミが「毒消し草」のイメージ。ただ、マムシの毒には効かないので、マムシに噛まれた場合は柿渋で対応することになります。

 

アップルミント(マルバハッカ)

一応アップルミントを代表してあげてますが、『ミント』類全般ですね。ミント一つ一つあげていたらキリがないのと、野草化してるのなら『アップルミント』『ペパーミント』『ニホンハッカ』あたりがメジャーだと思います。一応、ペパーロイヤルミントという有毒のミントもありますが、他のミントに比べて背丈が低いミントなのと特にアップルミントなら匂いで差別出来る可能性が高いです。

 

なんでいきなり野草から園芸に変わったの?と思うかもしれませんが、確かにミントと聞くとガーデニングとかを思い浮かべそうですが、ミント=ハッカ(概ね)で元々自生していた野草です。また、最近ではおそらく園芸用が野生化したものも見られます。石化後の世界なら住宅街でも見つけられるかも。

 

やや湿気のある、日当たりのいい場所の生えやすく、前述のドクダミと違い、こちらは全草にさわやかな芳香、特にアップルミントはリンゴの香りがします。上の写真がアップルミントなんですが、葉と形を覚えておくと背丈も高いので雑草の中で目立つので見つけやすいと思います。開花時期は6~9月頃ですのでクリスマスツリーみたいな花を探せばより見つけやすいかもしれません。

 

もう一つ、見つけやすい理由が、アップルミントは物凄い繁殖力が高いです。ガーデニングで植えると、庭一面を埋めつくし他の雑草・花を駆逐し「ミントテロ」と呼ばれるほどです。根が少しでも残ってると再生するため、ミントを駆除するにはコンクリで埋めるしかないほどです。これだけ爆発的に繁殖するなら家畜に使えそうですが、人間以外の多くの動物にとっては有毒です。そのため、無い場所には無いですが、一つあるなら一面に生えてる可能性が高いです。正直、ヒルガオとかよりぶわっと生えています。

 

ミント、ハッカはハッカ飴とかチョコミントとかキシリトールとかに使われてるので人間も体内に入れているんですが、文献では食用になるのは新芽、または若葉をつけた茎先と記載があります(アク抜き必要無し)。ミントと言えば食用というよりハーブティーですよね。ミントをハーブティーにするには葉をちぎってお湯を注げばなります。

 

ハッカからは『ハッカ油』を採集することが理論上は可能です。ハッカの地上部を水蒸気蒸留(水を入れた容器の上にハッカを置き、熱して水蒸気にハッカを当てて、その水蒸気を管に通しつつ冷却して液体に戻す・クスノキの『樟脳』と同様)で採集出来ますが、採集量は元の量の1~2%です。取りやすい種類でこれなので野草ならもっとパーセンテージは低いかもしれません。そのハッカ油を『エッセンシャルオイル』、生成時に出来た残りの液体を『フローラルウォーター』と呼ぶようです。

 

ミントの繁殖力を聞いた時に「庭中、ミントの香りに埋め尽くされるならいいじゃん?」とか思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ミントは交配するので、要約するとだんだん匂いがしなくなる可能性があります。一面中に絶え間なく生えてくる、良い匂いもせずに、食べることも家畜の餌にも出来ない野草って、まさにザ・雑草って感じですよね。匂いで区別するのが確実なのですが、野草のアップルミントでもその可能があります・・・まぁ、匂いの無いミントは採集する必要性をあまり感じないので、それで見分けられなくても問題無いとは思いますが。